DANNER【ダナー】ライト・マウンテンライトの加工。その前に!!【其の二】

前回の記事【其の一】の続きになります。

メイカー純正ソールであるVibram#148は厚みが約8~9mmのラバー製ソールなので、
素材や厚みだけをを考えればビジネスシューズのカカト部分と同じ消耗頻度と捉えてもよいか~もしれません。

よってカカト部分が減っているだけでのオールソール加工は必要以上にブーツの残留部に負担がかかることや、
費用に関しても【コストパフォーマンスがよくない】という事になるかと思います。

その場合、状態によりますが【減ったカカト部分のみの延命処置加工】や
【街履き専用へ】の割り切りが可能であれば、いっそうのこと異なるソールを施す事も悪くない選択肢かもしれません。。

但し、【其の一】でお伝えした【前期型/後期型】では作業内容が異なるケースもありますので注意が必要になります。

一例に・・・

【LightBlack(ライトブラック)】+【Vibram#4014(黒)】
 

【MountainLight(マウンテンライト)】+【Vibram#2060(黒)】

 

ブーツはどちらも【後期型】。新たに施すソールは【黒】ということで既存MIDソールを残し
アウトソールのみの交換でスムースに上手にまとまりました。

これがソール構成の異なる【前期型】であったり、ご希望のソールが【黒以外】となると
また流れが異なってしまうのも事実です。

※メイカー出荷時のソールがVibram#148の場合、街履きをするとカカト部のみが減る傾向がありますが、
実に本来の仕様であるフィールド使用ではカカト部はあまり減らず、
ソール底面中央の【+】(手裏剣)部分が減る傾向であることも事実です。

DANNER【ダナー】ライト・マウンテンライトの加工。その前に!!【其の一】

DANNER/【ダナーライト系列ブーツ】や【マウンテンライト】ソール交換の際の参考事項です。

以下の画像をご覧ください。

【左が前期型】【右が後期型】。よく見ると中間部の板モノの構成が異なります。
そして…実は構成の他にも【素材自体も異なります。】

これらの結果…前期型と後期型では履き心地も大きく異なる為、
加工の際には【別物】としてのアプローチが必要との考えで当店は取り組んでおります。

一例ですが・・・大きく分けると、
左の前期型は【クラシック素材(EVA/ラバー)】を用いた結果、【パンパンと固い印象で跳ね上がるような感触】。
右の後期型は【新素材(ウレタン系)】ゆえの【しっとりとした沈み込むような感触】。(二昔前のREDWINGにも採用されていました。)

また後期型でも近年のモノはまた異なるモノであることも確認しております。
(後期型の前期は【繋ぎ材の配合】で劣化(加水分解)しても大きく崩れないのですが、近年のモノは劣化とともに崩れ落ちてしまっている傾向です。。)

特に後期型の場合は現履き心地の継続を重視したいお客様へは中間部を同材料を用いた修理が困難の為、
限界はありますが、状態によっては【なるべ~く、その部分を残す方法】をご提示しております。
(個人差があることは前提ですが・・・私自身が前期型、もしくわ前期型同様素材での修理モノでの履き心地がNGと感じるので。。)

前後期型共に一番下の凹凸型アウトソールの交換のみでの対応の場合は問題がないと思いますが、
中間部の加工も必要となる場合は内容詳細を更に店頭でお伝えしたいと思います。お気軽にご来店ください。

※【後期型の履き心地の大半は中間部が現素材ゆえ】の繁栄事項であるため、
修理同素材を用いる事が出来ないという事情で妥協が必要な場合が多く生じるもの事実です。

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