まずは【現状ご報告】です。
先のシルバーウィークより秋冬モノのご依頼が目立ち、間には地域誌への掲載もあった事で
現在はお陰様で忙しくさせていただいております。
特に地域誌の掲載では、近隣地域の皆さまに「ウチの近くにこのようなお店があるとは知りませんでした。」との
お声をたいへん多くいただき、我思う【靴修理=地域密着型商売】という1つのアプローチが大きく前進したと思いました。
ご遠方よりわざわざ足を運んでいただくお客さまを含めまして、今後とも当店を末永くご利用いただくようお願い申し上げます。
ありがとうございます。
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【既成ハーフソール】
靴の修理の代表的な加工として【ハーフソール】というモノがあります。
これは【現ソールの保護】や【すべり止め】等の役割をするソール底面への加工になります。
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以前より、「販売時からハーフソールを張ったバージョンも用意すればいいのに。。。」と
個人的に思っていた事もありましたが、やはり購買意欲に反するマイナスのイメージもあるのでしょうか?
皆無ではありませんが、そのような仕様はなかなか見受けられませんでした。
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しかし近年では男性靴、女性靴問わず【既成ハーフソール】仕様?のモノがちらほらと。
そして、実にこれがまた癖のある造りでして…たいへん多くご相談をいただいております。。。
・・・という事で今回ご紹介してみたいと思います。
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まずは一昔前より我々靴修理屋の立場として施す代表的な【ハーフソール】加工一例です。

P1010385 P1010384

上記の加工はあくまで【つま先~カカトまでの通し土台】が一枚モノとして在るところに
【+αパーツ】としてハーフソールを施しています。(以下の画像を参照ください。)

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そして今回私がPICKUPした近年独自の【既成ハーフソール】。(ご依頼・ご相談多々の造りになります。)

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【一見は上記のような普通のハーフソール仕様に見えますが・・・。】
よく見てみると、上記のような【一枚モノの通し土台ソール】が無く、
前後で面を合わすように異なるパーツ通しを繋いで造っています。
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※画像に見える繋ぎパーツ上部の通し素材は土台となるべきアウト(MID)ソールでなく、
靴上部(アッパー)端を取り巻く高さ2~3㎜、幅は1㎝に満たない程の革帯【ウェルト】となります。
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しかもこの造りの多くの前面パーツはゴムではなく、加水分解してしまうウレタン製がほとんどなのです。
(実にこの靴も、カカトのすり減りはほとんどなくまともに履いていない状態に近い状態でした。)
確かに工業製品としてはやりやすい造りだと思いますけど。。。
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この造り、もう少し解りやすくお伝えする為【あるもの】を用意してみました。
それが【コチラ】。

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【アメリカンドッグ】や【フランクフルト】に要する【ケチャップ&マスタード】です。
個人的感想では、コレを最初に使用した時には、「なんて使いやすい!考えた人賢いね♪」なんて思いましたが、
実にこのような造りを靴の底面に用いては。。。「そりゃ割れますがな。。。」となってしまうわけです。
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靴は【歩行時、体重をかけ、曲げる」。この動作【マネキ】は避けて通れません。
よって修理内容も【それに耐えうる造り】へと変更が必要という事で【オールソール】交換が必要となります。
(崩れた・割れた前面パーツを元のように施しても再発が見えている為、意味がありません。)
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この造り=【割(れ)る為の構造】と捉えれば、私的には靴底面としては完全に【リコール物】と判断いたします。
多くのお客さまが困惑されていらっしゃいますが、靴屋さんは何を考えて造ってるのでしょう?
【私の見解】としましては非常に残念に思います。・・・が皆さんは如何思われますか?
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靴修理・鞄修理店 東山Repair Garden【リペアガーデン】

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