靴にも時代背景が・・・
今回は今時、あまり見かけなくなったカラーリングのブーツ達の修理になります。
まずはこちらのライダースブーツ。
お客さまの「久々にオートバイに乗ってみる事になってね。」とのお話の中、
以前に使用されていたブーツの再使用に伴い、そのブーツのソール交換をご依頼いただきました。
今回はご覧のVibram#700にての進行です。
【黒×白×青】のこちらのブーツ。
「最近はこの手のセンスのブーツは見かけなくなり手に入りにくいんだよね。。。」とお話いただきました。
確かにオートバイ本体のカラーリングも以前にはこのようなものがあったように思います。
また面白い事に・・・修理でのお預かり中、日頃お世話になっている靴職人のご夫婦がお店に遊びに来られ・・・
「あっ!あのブーツ、ウチで造ったヤツじゃない?!」と、奥さま。
「そ~か?」とマジマジと観察され、「ウチだな。。。」と旦那さま。
「確か25年前ぐらいかな?」とのお話でお客さまのお話とも時期が一致いたします。
こちらの職人さん、以前はオートバイ用ブーツを造っていらっしゃった事はお聞きしていたのですが
まさか25年余り経ち、【造り手】と【履き手】と【直し手】とが当店で重なるとは・・・
偶然には思えない、面白い出来事となりました。
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続いてこちらのウェスタンブーツ。
カカト部のすり減りからTOPリフトの交換をご希望です。
今回はVibram#438(ウェスタンヒール)でのご対応です。
こちらのブーツ、女性物になるのですが
実は嫁がれた時に、アメリカンな義父さまから記念にプレゼントされたものだそうです。
こちらも【黒×黄】と昨今では見かけなくなった配色かもしれません。。。
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現在でもよく見かけるハイテクなスニーカーの配色はともかく、
現在もカラーリングにこだわり、その手のカテゴリのブーツ達を探せば見つかるもの事実ではありますが
当時は何気なく、この手の色合いを目にしたものです。
例えば、レーシングカーやオートバイ・・・衣類を代表に靴達も
TVや雑誌で何気なく目にした記憶があります。
以前、新聞で読んだ記事に【景気と女性靴】というものがありました。
【景気が良くなると、女性の靴はカカト高めの傾向がある。】というものです。
これが、当てはまるかは定かではありませんが
景気が良ければ、人の好む【色合い】もまた異なるのかもしれませんね?
若かりし日のブルース・スプリングスティーンが大熱唱し、F14トムキャットが空を舞い、
ロッキー・バルボアが星条旗を身にまとい、ベネトンのレーシングカーが走り回った時代は
今とは違いますから。。。
当時は何か・・・世の中に【色が豊富】だった様に思い出されます。
それは今回のような靴達にも当てはまるのかもしれませんね?
流行にとらわれず、【想いの靴】を末長くご愛用いただく為のお声かけ
ありがとうございます。