今年最後のBlog更新は前回のREDWING・ぺコスブーツのカスタム詳細になります。

まずに今回【Repair Garden】という看板を背負ったこのブーツ。

元々シンプルなブーツゆえ、シンプルカスタムへとの意向だと、どうかな?
面白くないかも?というのが私の見解でした。

よって、私なりに【とんち】をきかせてのシンプル+αのカスタムで進めてみました。

 

まずに【靴底全面】となりますが、これにはレンデンバッハ・オークバーグレザーを使用し
底面縫い目を隠す【ヒドゥンチャネル】+ソールの未着地部分に色入れをする、いわゆる【半カラス】仕上げに。

加え現在のワークブーツの代表的なヒールキャップ(TOPリフト)【Vibram#700】を使用しました。

実はこのぺコスブーツの元カカト高に既製の#700を使用すると厚み上
ヒール部がしっかりとれません。

高さ上、もっと適したヒールキャップがあるのは解っているのですが、
あえて、#700を削り込み使用する事でアクセントを出してみました。

シャープに見せる為にはヒールとTOPリフトのバランスもあると思います。
ヒールもしっかりあり、TOPリフトが薄いとシャープに見える傾向があると思われます。

このタイプのヒールキャップは製品内に座金(ワッシャー)が仕込まれている為
その辺りも削り込みの際には気にかける要素の1つでした。

またヒールは先細りの【ピッチドヒール】に。
ワーク系だからとやってはいけない筈もない【飾り釘】も面白い要素だと思います。

次にコバの削りまわしも一工夫。
履きこんでいくうちに大方の靴は外へ膨らみます。
よって外は広め。先端部はより狭く、内はそれなりと一応の流れも見ながらの仕上げになります。

 

最後にさりげなくシャフト(TOP・筒)部のプルベルトも造り変えてみました。

当初のお題からは外れているかも?の【いぢリ具合】ですが、
パッと見シングルレザーソールのシンプル靴。

今回のようにすべてを詰め込まなくても、どこかどれかをワンアクセントに!
これらは【バランス・強度も損ねていない】遊び心満載の、靴にも負担のかからないカスタムだと思います。

【とんち】はレッドウイングにエドワードグリーンの底面パターンを施したパロディブーツ。
さしずめ・・・【グリーンウィング】というところでしょうか??