「これ、何とかなりませんか?」とご年配の男性がお持ち込まれた、ソールの剥がれてしまった靴。
パッと見【オペラシューズ】かのようなたたずまいの靴です。雰囲気がシンプルな中にも、中性的というかエレガントというか…。

また造りも、最近ではどこにでも売っているような代物ではないなぁ。と思いお尋ねしてみると・・・。
かれこれ30年以上前に購入された靴だそうです。

当時ご無理をなさりながらも手に入れられたそうで、ずっとお手元に置いておかれたとの事。
何年も前からなおそう、なおそうと思い修理店にも足を運ばれたそうですが、
結局ここまで来てしまったそうで、今回当店でのご修理依頼を受けさせていただく事となりました。

お話の中にはこの靴へ対するお気持ちが強く感じられ、ご自身の中で【整理】をしておきたい大事な物との事でした。

ご覧のような状態からの修理なのでオールソールとなります。
様々なやりとりの中、今回は2つのご提案をいたしました。

1つは、普段履かれる事を前提にする【履きやすい靴】に。
もう1つは、この靴の雰囲気にあった【様式美的な靴】に。

結果、お客様が選ばれたのは後者でありました。(元もそのような雰囲気だったそうです)

近く結婚式で履くぐらいとのお話でしたが、せめてTOPリフトはすべりにくいラバーの物に。とのご提案の元にまとめさせていただきました。

完成後無事にお返しさせていただき、たいへん喜んでいただけました。

こういったお仕事をさせていただける事は修理人にとっては幸せな事です。
ありがとうございました。