今回はハイヒールのぐらつきを修理しました。


画像のヒールの角度を見比べてみてください。

左のヒールは傾いてしまっています。(修理前)そして右のヒールは垂直になっています。(修理後)

この靴がお持込みになられた時は左右共に左のように傾いた状態でした。またヒールもグラグラの状態でした。
原因として考えられるのは下のような画像のパーツが痛んでいる事です。


左から、【ファイバー芯】・【シャンク】・【ヒールプレート】となります。
それではこれらのパーツはどのように使われているかと申しますと・・・。(ヒールプレートはバラサズして補強するパーツです。)


ヒールを外し、付け根部のソールをバラシました。
上から【インソール】・【「中底(厚紙)】・【(写ってませんが)シャンク】・【ファイバー芯】・【アウトソール】となります。

例えれば【シャンク=背骨】・【ファイバー芯=筋肉】というところでしょうか?
これらが痛んでいるとヒールをしっかり固定出来ないばかりか、靴自体もフニャフニャになってしまう事もあります。

よって今回のぐらつきは【シャンク】か【ファイバー芯】と見積もり、進めてみると【ファイバー芯】が折れ曲がっている状態でした。
そこでファイバー芯を交換してあげたところ、無事にしっかりした靴へ戻りました。(片足¥1575~)

高いヒールはやはり力のかかり方等を考えると,このような症状が出やすいと思います。

ハイヒール時、足休めにカカトだけ地面に着けてつま先を上向きにされてる女性をよく見かけますが、これは靴にとっては良くないと思います。
この動作はテコの原理も働き【ヒールを外そうとする力】・【シャンクやファーバー芯を折ろうとする力】を自然とかけてしまっていると思います。