タップダンスシューズの修理加工
今回はタップダンスシューズ/タップシューズの修理加工です。
症状は・・・ご覧のような底剥がれになります。
過去には【ネジの空転処理】や【裏ゴム交換】の修理加工をいくつかしては来たものの
底剥がれに対する以後のご対応は如何なものか?という事でこの機会に【タップシューズ】詳細を調べてみました。
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タップシューズ、非常に面白いですね!【音】に関してのビルドアップが出来たりとその造りや仕様変更で自分の好みに仕上げられる。という靴でした。外観だけのカスタムではなく・・・いわばタップシューズは【打楽器】と捉えられそうです。タップシューズ独自の理由のあるカスタム!これは遅かりし本当に正直勉強になりました。
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今回の底剥がれ、対策としましては【底縫い】という事が確実なのですが、果たしてこの打楽器に縫いをかけて良いのだろうか??
フラメンコシューズには底縫いが施されているのが通常ですが、今まで当店にご依頼いただいたタップシューズは底縫いが施されていないモノがほとんど・・・。調べてみた結果・・・タップシューズの底縫い仕様は【有】との事でした。
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過去に普段履きの靴を修理される際、数名のお客さまから「私は底を縫っていないセメント製法(接着製法)の履き心地が好みだから底縫いはしないで欲しい。」とお伝えいただいた事があります。そのお伝えは未だ頭にあり、実際に底縫いミシンを導入してからも参考にさせていただいている事となります。「この感覚がもしやタッピングに必要な要素であれば・・・」等々迷いましたが、今回は上記を参考に【底剥がれの再発を防ぐ事】に一番のアンテナを張り、底縫いを施させていただきました。
ご覧のように・・・【ファイバーベース】も取り外し、底縫いを施させていただきました。
一応にこの機会にお伝えしますと・・・ファイバーベースごと縫う事も1つだそうで、それは楽器の響き、共鳴等にも関係があるとの事。
またヒールも外せば更に後方まで縫いをかける事が可能ですが、ソレもまた楽器としての仕様変更に繋がるようです。(ドラムのシンバルに【ガムテープ】を貼ることがありますが、今回の調べで私はまずにコレが思い浮かびました。)
今回のお客さまはまずに【底剥がれの再発防止】が一番でしたので、上記の様にまとめさせていただき完成になりますが、【音】に拘られてのお客さまがいらっしゃるのであれば是非ご指導いただきたい所存です。
(このような事から底縫いもピッチ幅等で無段階の変化が起きそうですね。面白いけどキリがない。キリがないから面白い。というところでしょうか?)
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今回の収穫→「タップシューズは楽器だったんだ。。。」
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